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はじめに:近所の整体が閉店?それ、他人事じゃないかもしれません
「あれ?前まであった整体院、閉店してる…」そんな光景を見かけたことはありませんか?
実は今、マッサージ業界が静かに崩壊の危機に瀕しています。2025年上半期、全国で55件ものマッサージ院が倒産し、これは過去20年間で最多の件数です。
一見「安定してそう」に見えるこの業界、なぜ今こんなにも厳しい状況になっているのでしょうか?
この記事では、副業・独立を検討している方に向けて、倒産の実態とその背景、そしてこれから“生き残るため”のヒントを詳しく解説します。
第1章:データで見る「マッサージ業界の異変」

東京商工リサーチによると、2025年1〜6月のマッサージ業(鍼灸、整骨院、整体含む)の倒産件数は55件。前年同期比で+17%と大幅に増加し、統計開始以来最多を記録しました。
特に注目すべきは、倒産した企業の約98%が従業員10人未満の小規模事業者であり、地域別では関西圏に集中(大阪・兵庫・京都で計27件)しています。
倒産理由の内訳では、実に83.6%が「売上不振」と回答。つまり“経営として回らなくなった”というリアルな現実が浮かび上がります。
第2章:なぜ今、倒産が増えているのか?
倒産急増の背景には、複数の要因が重なっています。
- コロナ特例融資・支援金の終了:支援の切れ目が倒産の引き金に。
- 人件費・家賃・光熱費の高騰:特に都市部で収支バランスが崩壊。
- 格安リラクゼーションとの競争:無資格OKのサロンと価格競争に。
- 新規参入の増加:柔整資格の取得者が増え、競合過多に。
さらに、顧客のニーズが「安さ重視」から「体験・信頼・専門性」へとシフトしているにも関わらず、価格訴求一辺倒のまま戦ってしまった治療院が淘汰されている状況です。
第3章:副業・独立希望者が注意すべき3つの落とし穴
1. 集客コストの落とし穴
「資格を取ればお客様は自然に来る」…そんな甘い時代は終わりました。
ホームページ、Googleマップ、SNS広告など、最初から月数万円〜数十万円の集客コストが発生します。
2. 資格ビジネス神話の崩壊
柔道整復師、あん摩マッサージ師、鍼灸師などの国家資格も、現代では収入保証とは無関係。
技術力よりも、経営力・マーケティング力の有無が明暗を分けています。
3. 値下げ競争の泥沼
周囲が60分2,980円の中で、自院だけ6,000円で出すのは至難の業。
値段で勝負すれば、人を疲弊させ、経営体力を削ることになります。
第4章:それでも勝ち残る!今後の成功ポイント
- 訪問型サービスへの転換:高齢者宅・法人契約など「移動型」が需要増。
- 高付加価値型の特化コース:睡眠改善・猫背矯正・マタニティ整体など。
- Googleビジネスの最適化:口コミ数・写真・投稿頻度で上位表示対策。
- SNS・動画活用:「院長の人柄」で選ばれるブランディング戦略。
成功している治療院の多くは、単なる施術者ではなく「地域密着の健康アドバイザー」へと進化しています。
第5章:「収入源を複数持つ」という考え方

マッサージ院、サロンへの集客、価格競争に負けないコンセプト作りなども大切ですが、収入源が1つだけだと不安定な時代です。複数の収入源を持つことで、安定&安心な経営を継続していきましょう。
- コミュニティ運営:健康セミナーなどを定期的に行うなど、コミュニティやオンラインサロンを運営するなどして、サブスクリプションサービスを持つ
- 通販サイトやアフィリエイト:おすすめの商品を販売したり、在庫を持たずにアフィリエイトで報酬を得る
- 施術以外のサブスクサービス:例えば、ホワイトニングの機械を置口などして、人手がなくてもサブスクで回る仕組み作り
- 動画配信:自宅でできるトレーニングやストレッチなどを動画で配信して広告収入を得る
店舗に来るお客様に限らず、全国の見込み客にアプローチできる仕組み作りで、経営が安定します。
まとめ:量から質へ。“癒し×経営”の本質を見直すとき
2025年、マッサージ・治療院業界は大きな転換期を迎えています。
副業・独立を目指すなら、今こそ「資格を活かすだけ」から「稼げる仕組みを作る」へと視点を変えるべき時期です。
マーケティング、ブランディング、サービス設計を通じて、顧客と長く信頼関係を築ける経営モデルを確立しましょう。