- 秋冬になると肌が乾燥する
- 季節の変わり目に肌トラブルを起こしやすい
- 年齢とともに季節の変わり目の乾燥肌が気になり始めた
急に温度が低くなり、朝晩の気温が下がり、エアコンなしでも寝られるようになりました。寒さと同時に、肌の乾燥が気になる人も多いのではないでしょうか?気温、湿度が変化する季節の変わり目に、肌のトラブルを起こすこともありますよね。
今回は、秋冬の乾燥肌や季節の変わり目にトラブルを起こす原因、また今から間に合う美肌のための冬支度について、お伝えしていきます。
秋冬に乾燥肌になる3つの原因
秋冬になると、肌の乾燥が気になるんですよね。時には、肌が荒れることもあるんですけど、原因はなんなんですか?
①湿度が下がる
お肌が秋冬に乾燥する主な原因の一つは、湿度が下がることにあります。下図の「湿度と気温の年間推移」を見ていただくとわかると思いますが、6月〜10月にかけては、平均80%前後の高湿度に対して、12〜1月は60%もありません。
画像引用元:https://www.clasico-nomura.jp/clip/detail_1996_1_0_0.html
空気が乾燥することで、肌の水分が蒸散されやすくなり、乾燥しやすくなります。
②暖房機器による乾燥
湿度そのものが下がり空気が乾燥しているうえに、部屋の中では、暖房機器を使うようになります。暖房機器で空気は暖まりますが、その分、湿度は下がり、空気が乾燥します。
特にエアコンや電気ストーブは、水蒸気が出ないので、開放型の石油ストーブやガスストーブに比べると、空気が乾燥しやすいと言われています。また、昔ながらの石油ストーブの場合、ヤカンなどを置いて、水蒸気を発生させていましたが、現代では、そのようなストーブを使っているところは珍しいため、部屋の空気が乾燥しがちです。
空気の乾燥は、肌のカサつき、肌荒れなどのトラブル以外にも、インフルエンザウイルスが生存しやすく、感染症にかかるリスクが高くなるなどのデメリットもあります。
③肌機能の低下
本来、お肌は乾燥を察知すると、自分自身の皮膚で皮脂や潤い成分を自らの肌で作り出すことができます。空気の乾燥とともに、肌も乾燥するという方は、肌機能が低下していることが考えられます。
肌機能が低下する原因は、加齢、間違ったスキンケア、自律神経の乱れ、ストレス、睡眠不足、食生活の乱れなどが考えられ、複数の原因が重なっている場合もあります。
特に、自律神経の乱れは、秋冬の気温差に体が対応しにくくなり、体調不良の原因にもなります。自律神経は、ストレスや睡眠不足で乱れやすくなるため、原因は1つに限られないので、原因の特定は難しいでしょう。秋冬になると、肌が乾燥したり、肌トラブルが増える方は、自律神経のバランスにも気をつけてみてください。
また、夏の紫外線ダメージも秋冬に出やすくなります。 夏の間、紫外線で肌ダメージを受けた方は、肌の内部で炎症が水分蒸散の原因となっており、肌トラブルや乾燥を引き起こしています。紫外線ダメージは、早めのケアが必要です。
季節の変わり目に肌トラブルが起こるのはなぜ?
空気や暖房機器での乾燥は、何となく想像していたけど…そっか、肌機能も確かに年齢とともに低下していますよね。紫外線ダメージも原因なんですね。気をつけないと。肌が乾燥すると、肌トラブルを起こしやすのかな?
季節の変わり目に肌トラブルを起こすのは、お察しの通り、肌が乾燥するからです。肌が乾燥する原因の一つが「バリア機能の低下」です。
バリア機能とは、外部刺激(花粉、ほこり、PM2.5、環境汚染物質などのアレルゲン)から、また、肌の水分を蒸散させないよう、肌を守る機能のこと。
バリア機能が低下する原因の多くは、以下のとおりです。
自律神経の乱れ、女性ホルモンバランスの乱れ、ストレス、洗いすぎ、間違ったスキンケアなど
肌が乾燥する3つデメリット
肌が乾燥すると、トラブル起こしやすくなるし、面倒ですね。他にも影響はあるの?
①シミやシワの原因になる
肌が乾燥するということは、肌の水分量が減り、乾燥による小じわができやすくなります。野菜をそのまま冷蔵庫に入れて放置していると、シワシワになっているのを見たことがあると思いますが、そんなイメージです。また、肌の新陳代謝(ターンオーバー)もスムーズにいかず、排出されるはずのメラニン色素が残り、シミの原因にもなります。
②肌が敏感になる
乾燥するということは、そもそもバリア機能が低下しています。バリア機能は、前述したように肌を外部刺激から守ったり、水分蒸散を防いでくれる機能のことです。それが低下していると、ホコリ、乾燥、大気汚染などの外部刺激のダメージを受けやすくなります。アレルゲンが皮膚の中に侵入しやすくなり、ヒリヒリや赤み、痒みなどの肌トラブルを起こしやすくなります。
また、肌トラブルによる炎症は、炎症後色素沈着という種類のシミが残る可能性もあります。
③毛穴が開く
肌が乾燥すると、全体的に皮膚がたるみます。大きく丸く開く毛穴は、皮脂が過剰分泌している人の特徴ですが、雫型に縦長に広がる毛穴は、乾燥による皮膚のたるみが原因です。毛穴が開くと、メイクノリが悪くなったり、疲れた印象を与えたりします。
今からでも間に合う!美肌のための乾燥肌対策
乾燥肌ってシワだけじゃなくて、シミの原因にもなるんですね〜。秋冬にできる乾燥対策ってありますか?
①加湿器を使って湿度を上げる
東京都福祉保健局の「健康・快適居住環境の指針」(※1)によると、部屋の湿度は40~60%を目安にと推奨されています。そのため、必要に応じて、加湿器の利用をおすすめします。
開放型の石油ストーブなどは、ストーブの上に水を入れたヤカンを置くことで、水蒸気が発生して、部屋の乾燥を防いでくれます。そのほかにも、濡れたタオルをかける、カーテンなどの布製品に霧吹きをかけて湿らすなどして、部屋の乾燥を防ぎましょう。
(※1)「健康・快適居住環境の指針」
②冷え対策アイテム
お肌は食べたものでできていると言われていますが、その食べたものの栄養素を肌まで行き届かせるためには、血液循環がスムーズであることが必要です。体が冷えて、血行不良になると、肌の血色が悪くなったり、栄養や酸素が行き届かず、肌が乾燥するなどのトラブルを引き起こします。
「首」がつく部位を温めることで、冷えを予防できます。足首を保温するレッグウォーマーや外出先では、手袋、マフラーで冷気を防ぎましょう。また、バスソルトなどでより入浴効果を高めたり、ショウガなどの体を温める食材を積極的に摂るようにしましょう。
③高保湿コスメを使う
基本的に、季節によって化粧品を変えることはありませんが、夏はさっぱり、冬はコッテリと、テクスチャーや機能の異なる化粧品を使っている場合は、秋冬に備えて、高保湿なものに変える、皮脂に近い植物性のオイルをプラスして使うなどして、保湿ケアを意識しましょう。
④運動をする
血行促進のためにも軽い運動はおすすめです。皮脂が分泌されている汗は、天然のクリームと言われていますが、気温が低くなる秋冬は汗の量も減ります。そのため、汗をかく運動をするのもおすすめです。入浴後、体が温まった状態で、じわっと汗が出る程度のストレッチも取り入れてみてください。
⑤生活習慣を整える
自律神経の乱れ、女性ホルモンバランスの乱れは、皮脂分泌を減少させる、血液循環を悪くするなどの影響を及ぼします。不規則な生活、睡眠不足、外食やコンビニ弁当が多い食生活、お酒の量が多いなどの悪い生活習慣は、自律神経や女性ホルモンバランスの乱れを引き起こす原因です。
ストレスも強い影響を及ぼすため、ストレスを溜め込まないよう、適度にリラックスする時間も取るようにしましょう。
冬におすすめのスキンケア方法
生活習慣を整えることも大切なんですね。スキンケアでは、高保湿な化粧品を使う以外に、できることってありますか?
①美容オイル
美容オイルは、一つ持っておくと便利なので、持っていない人は1つ取り入れてみるといいでしょう。植物性のオイルやスクワランオイルは、人間の皮脂に似た成分を含んでいるため、肌に馴染みやすい性質を持っています。
そのため、皮脂分泌が不足している肌におすすめのアイテムです。スキンケアの最後に、乾燥しやすい部分にちょい足ししたり、美容液やクリームに混ぜて、保湿力を高めることもできます。
また、洗顔後の肌にたっぷり塗って、入浴すると、オイルパック効果で肌がしっとりします。ヘアケア使うこともできて、髪の毛の乾燥や静電気を防ぐこともできます。
②引き算美容
乾燥するので、乳液や美容液、クリームと重ね付けするという、足し算美容になりがちな冬ですが、引き算することも大切です。
汗や皮脂が少なくなった秋冬の朝は、洗顔料を使わなくても、ぬるま湯か常温の冷たすぎない水だけでも、十分汚れは落ちます。洗顔料を使うことで、少ない皮脂までも取り除かれる可能性があります。
お肌の状態を見ながら、必要のない時は、洗顔料の使用をやめてみましょう。また、石鹸で落とせるファンデーションや日焼け止めを使うことで、クレンジングの使用もなくなり、肌へのダメージを減らすこともできます。
やり過ぎスキンケアについては、別の記事でもまとめています。
③日焼け止め
夏に比べると、紫外線量は減りますが、冬でも油断は禁物です。紫外線ダメージは、肌内部の真皮層を破壊して、深いシワを作る原因にもなります。紫外線量は、年々、冬でも増加していると言われているため、必ず、日焼け止めは塗るようにしましょう。
外に出ない時でも、パソコンやスマホからのブルーライトによって、肌はダメージを受けます。ブルーライトや乾燥からも肌を守ってくれるので、必ず日焼け止めは塗ることをおすすめします。
④自分自身の肌を大切に扱う
お肌の状態は、季節だけでなく、毎日のお天気によっても変わります。毎日、自分の肌に触れることで、今日は乾燥している、潤っているなどの変化を感じ取ることができます。
スキンケアの時間は、ささっと終わらせるのではなく、手のひら全体で包み込むようにして、一つ一つのアイテムを浸透させると同時に、肌の状態を確認してください。私の場合、メイクの時間よりもスキンケアしている時間の方が長いです。
自分で触れた、感じた肌状態によって、洗顔を控えてみる、クリームの量を増やすなど、スキンケア方法を変えるなどの工夫をしてみてください。これは、自分自身を大切に扱うことと繋がります。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回は、秋冬に肌が乾燥する原因や乾燥による肌への影響、秋冬に向けての対策をお伝えしました。乾燥は、老化を速める原因にもなるため、乾燥しないように予防することが大切です。
コスメでの乾燥対策だけでなく、お部屋の乾燥対策、体のケアもしながら、秋冬の乾燥を乗り切りましょう。