目標達成に向けて加速したり、自分自身の人生を豊かにするために「コーチ」をつけること、日本でもやっと認知されてきたかなと思いますが、カウンセラーとの違いがあまりよく分からないという方もいます。
今回の記事では、コーチングとカウンセリングの違いについて、お伝えしています。
- コーチングとカウンセリングの違いが分からない
- 自分自身がコーチとカウンセラーどちらを受けるのがいい?
- コーチとカウンセラーどちらになろうか悩んでいる
こんな疑問をお持ちでしたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コーチングとカウンセリング3つの違い
①スタート地点と目指す状態
コーチングとカウンセリングの違い、共通点といくつかありますが、その中でも大きな違いが一つあります。
それは、セッション時のメンタル(精神的)状態がどんな状態にあるか、そして、どの状態を目指すかです。
メンタル(精神的)の不調がない、または少ない状態から「目標達成」をする
画像にある真ん中のラインが通常の精神状態だとすると、真ん中のラインより上(プラス)の状態から目標達成を目指すのがコーチング、真ん中のラインより下(マイナス)の状態から真ん中のラインに戻すのがカウンセリングです。
例えば、2人の営業レディがいたとします。それぞれどんな精神状態だとコーチング、カウンセリングを選ぶのか?
Aさん
今期は社内で売り上げNo.1を目指す!
人間関係に疲れて、仕事に行くのもつらい
Bさん
2つのタイプの営業レディですが、Aさんの場合は「コーチング」、Bさんの場合は「カウンセリング」がおすすめです。
コーチングでは、目標達成をゴールに目指しますが、カウンセリングは、自分の力で悩みや問題と向き合い、解決に向けて取り組めるような状態になることをゴールにしています。
②コーチングとカウンセリングの進め方の違い
①理想の状態を設定する
↓
②現在地の確認をする
↓
③行動計画を立てる
↓
④振り返りをする
①過去と現状を把握する
↓
②理想の状態を設定する
↓
③行動計画を立てる
↓
④振り返りをする
コーチングでは、まずは理想とする未来を明確にすることから始まり、カウンセリングでは、過去と現状を明確にすることからと、はじめのアプローチが異なります。
③コーチングとカウンセリングの効果の違い
コーチングの効果
取るべき行動が明確になるため、行動力が上がるとともに、不要な行動も明確になり、行動量も増える。
行動力が上がり、行動量が増えるため、1人で進むよりもコーチとともに進むことで、予定よりも速いスピードで目標を達成できる。
理想の状態、目標に沿わない行動をしているときは、軌道修正しで目標達成に向けて前進できる。
カウンセリングの効果
現状の悩み、現状の悩みのきっかけとなる過去について、話をすることで、悩みや問題を整理することができます。
現状の悩みや問題が明確になり、それらと向き合うことで、解決に向けて進める。さらに、自分でも解決ができるようになる。
悩みや問題が整理されることで、心身のストレスや不安を減少させることができる。
コーチングでは、目標達成に向けて行動を促していくことを目的とし「行動を後押しする効果」が得られるのに対し、カウンセリングでは現状から回復することを目的とし「精神的に安定する効果」が得られます。
コーチングとカウンセリング3つの共通点
この2つには共通点もあるため、ここからはその共通点について紹介していきますね。
①クライアントの「よくなりたい」気持ちに応える
コーチングは目標達成、カウンセリングは精神的安定と、目的の違いはありますが、いずれにしても、現状よりよくなりたい、よりよい人生にしたいというクライアントの気持ちに寄り添い、それを叶えるサポートとなります。
②必要となるコミュニケーションスキル
主なコミュニケーションスキルを3つご紹介しますね。
Ⅰ:傾聴力
コーチ、カウンセラーに必要なコミュニケーションスキルの一つは、聴く力です。
コーチやカウンセラーばかりが話したり、途中で話を遮ってしまうと、クライアント様は、安心して話せないのと同時に、本当の悩みや感じていることが話せなくなります。
クライアント様が本音で話せないと、理想の状態、未来も明確にならず、ゴールがはっきりしません。
Ⅱ:質問力
コーチもカウンセラーも質問を通して、クライアント様の本当の望む状態、悩みなどを引き出す必要があります。
イエス、ノーだけでしか答えられない質問では、深いところまで聞き出せません。
どんな質問を投げかけるかで、話の流れやこれから目指すべき道のりが変わるため、質問力も大切なコミュニケーションスキルです。
Ⅲ:信頼関係構築力
コーチングやカウンセリングでは、クライアント様が本当に望む未来や解決したい問題を本音で話してもらう必要があります。
人には言えてないことを話していただくこともあります。
クライアント様に本音で話していただくためにも、コーチやカウンセラーは信頼を得る必要があり、信頼関係を構築するスキルも必須となります。
③クライアント様への接し方
Ⅰ:答えはクライアント様の中にある
コーチングもカウンセリングも「答えは相手の中にある」ことを前提で進めます。
何を望むか、どう進むか、クライアント様は自分で考え、決めます。コーチもカウンセラーも、クライアント様の考えや決断をサポートする役割です。
Ⅱ:クライアント様の無限の可能性を信じる
コーチもカウンセラーもクライアント様が決めたゴール、それは必ず達成できる、解決できるということを信じている存在でなければなりません。
「この人には無理なじゃいか」という姿勢では、クライアント様の望む目標や未来へ向かう邪魔にしかなりません。
Ⅲ:守秘義務
クライアント様は、他人には聞かれたくない過去の話や現状の悩みについて話をする場面がよくあります。
そうした話の内容を誰かに話したり、録音されると、クライアント様は安心して本音で話せません。
「セッション中に話した内容は、口外することはないので安心してください」ということを事前にお伝えします。
録音、録画については、クライアント様が後で振り返りに使うために、非公開の状態でお渡しすることを前提に、許可を取ることもします。
コーチングorカウンセリングどちらを選ぶ?
コーチングとカウンセリングの大きな違いは、目的です。前述したように、
コーチングは「メンタル(精神的)の不調がない、または少ない状態から「目標達成」をする」ことを目的としており、カウンセリングは「メンタル(精神的)が不安定な状態から「通常の状態」に戻る」ことを目的としています。
ここに当てはめて、あなたは今どの状態なのか?で受けてみられるといいと思います。
とはいえ、コーチングはカウンセリングの要素も含まれており、メンタル的に参っている方からのご依頼もあります。
もともと回復力に優れている方であれば、メンタルが不安定であっても、すぐに通常の状態に戻り、理想の未来、目標を明確にして、そこに向かって進むこともできます。
いずれにしても、初回は無料相談というコーチ、カウンセラーが多いので、まずは無料相談を受けてみることをおすすめします。
私もカウンセリングの方が必要ではないかと感じましたら、カウンセラーをご紹介することもあります。
コーチとカウンセラー仕事にするならどっち?
コーチもカウンセラーも、コミュニケーションスキルが必要となります。
人の話を聞いたり、相手の望みを聞き出す質問力に優れている方は、これらのお仕事に向いています。
コーチもカウンセラーも資格がありますが、コーチの場合は民間資格、カウンセラーの場合は国家資格であることが一般的ですが、民間資格もあります。
心理カウンセラーとして働くのに有利なのは、臨床心理士という資格は、大学や大学院に通学して、心理学を学ぶことで、受験資格を得られるため、そこはハードルが高めです。
とはいえ、コーチでもカウンセラーでも、仕事をするのに資格は必要ありません。経験、実績を積むことで、資格を持っている人よりも活躍できることもあります。
まとめ
今回の記事では、コーチングとカウンセリングの違い、共通点について、また、受けるとしたら?仕事をするには?という点でもお伝えしてきました。
いずれにせよ、クライアント様の人生がよりよくなることを目的とし、幸せな人が増えることに変わりはありません。
より良い人生を目指すために、コーチング、カウンセリングを取り入れてみてください。